■スペーサー

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■スペーサー
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 MGM  Metro-Goldwyn-Mayer  
1 マルクスの二挺拳銃 2 北西への道 3 三人の名付け親 4 復讐の谷
5 勇者の赤いバッジ 6 裸の拍車 7 ブラボー砦の脱出 8 渡るべき多くの河
9 日本人の勲章 10 必殺の一弾 11 ゴーストタウンの決斗 12 西部の旅がらす
13 縄張り 14 シマロン 15 西部開拓史 16 昼下がりの決斗
17 カスター将軍 18 夕陽の挽歌 19 ウエストワールド 20






■スペーサー
1 マルクスの二挺拳銃(Go West)(1940)


ストーリーは、ジョー・パネロ(チコ・マルクス)とラスティ・パネロ(ハーポ・マルクス)の兄弟は駅で出会ったセールスマンをまんまと騙し金を巻き上げ、西部に行くための旅費にした。2人はダン老人と出会い10ドルの貸付けの担保に死人の谷の権利書を手にした。一方、騙し取られたクエール・クエンティン(グルーチョ・マルクス)は駅馬車で例の兄弟と再会、死人の谷が金になることが分かり、権利書争奪戦が始まるが・・・。

Groucho Marx,Chico Marx & Harpo Marx
マルクス兄弟は、ナンセンスでスピーディーなギャグが有名であるが、西部を舞台に権利書争奪を巡る騒動を描いた本作でもパロディがぎっしり詰まっている。マルクス兄弟は、ニューヨーク出身のコメディアンで、5人兄弟のうちのチコ、ゼッポ、グルーチョ、ハーポの4人を一般にマルクス兄弟と言っているが、最初は、音楽中心だったが、のちに喜劇を中心に活動し、1924年のニューヨーク公演が絶賛され、翌年には『ココナッツ』がロングランとなり、1928年には『けだもの組合』が大当たりとなった。1929年パラマウント映画に招かれ、第1作の『ココナッツ』で映画デビューした。

アメリカ映画(MGM)Black and White 91 min.

■スペーサー
■cast
グルーチョ・マルクス / ハーポ・マルクス / チコ・マルクス / ジョン・キャロル / ダイアナ・ルイス / ロバート・バラット
■スペーサー
■staff
製作:ジャック・カミングス
監督:エドワード・バゼル
脚本:アーヴィング・ブレッチャー
撮影:レナード・スミス
音楽:ジョージ・ストール

■linkGo West



2 北西への道 (Northwest Passage)(1940)


ストーリーは、1750年頃のアメリカはイギリスの統治下にあった。フランスは、新大陸の領土を拡張しょうと凶悪なインディアンを手先にして、イギリス人開拓者に残虐な行為をしていた。ある日、ランドン・タウン(ロバート・ヤング)は、ハーバード大学在学中に教師を風刺したため放校されメイン州の実家に帰ったが、婚約者であるエリザベス(ルース・ハッシー)の父ブロウン牧師と前途の職業のことで意見が衝突し、婚約破棄を申渡された。ランドンは、植民地監察官のジョンスン卿を悪罵して捕らえられていたハンク・マリナア(ウォルタア・ブレナン)と逃れる途中にロバート・ロジャース少佐(スペンサア・トレイシイ)と知り会い、彼は、フランス側のインデアンの根拠地の急襲計画を二人を説いて討伐隊に参加させた。目的地は聖フランシスのインディアン部落であったが・・・。

Spencer Tracy,Ruth Hussey & Robert Young
この作品は、アメリカがイギリスの統治下にあった頃、インディアンを支配して領土拡張を企むフランス人に立ち向かって行く討伐隊の活躍を描いた歴史物語。スペンサー・トレイシーは、1900年、ミルウォーキーに生まれ、17歳の時、年齢を偽ってアメリカ海軍に入り、除隊後は医者をめざしてウィスコンシン州のリポン大学に入学したが、演劇に興味を持ち、学生演劇に参加した。卒業後、ニューヨークのアメリカン・アカデミー・オブ・ドラマティック・アーツで学び、1923年にブロードウェイの舞台『R.U.R.』のロボット役で舞台デビューした。その後、注目を集めるようになり、本作は17年後、40歳時の出演作である。

スペンサー・トレイシーは、キャサリン・ヘプバーンとの絶妙なコンビネーションで話題を呼んだ『女性No.1』(Woman of the Year)('43)がヒットしたが、キャサリンは、スペンサーの死後、思い出を次のように語っている。スペンサーはいつでも、男が生活費を稼ぐための仕事としては、俳優というのは、ちょっと馬鹿げた仕事だって考えてたと思うわ。彼は、古い樫の木のような人、あるいは夏の風のような人。いずれにしろ男が男だった時代の人だった。また、お互いの関係について、アメリカで理想の男性といえば、スペンサーよ。私は意地悪いことを言ったり、彼をじらしたり、一杯食わせてみたり、女そのものを演じていたわ。でも、彼がホンキで怒ればすぐ降参。男と女のロマンチックで理想的な関係というのはこういうものなのよと語っていた。

アメリカ映画(MGM)Color 126 min.

■スペーサー
■cast
スペンサー・トレイシー / ロバート・ヤング / ウォルター・ブレナン / ルース・ハッシー / ナット・ペンドルトン / ルイズ・ヘクター / ロバート・バラット / ラムスデン・ヘーア / ドナルド・マックブリッジ / イザベル・ジュウェル
■スペーサー
■staff
製作:ハント・ストロンバーグ
監督:キング・ヴィダー
原作:ケネス・ロバーツ
脚色:ローレンス・ストーリングス 、タルボット・ジェニングス
撮影:シドニー・ワグナー 、ウィリアム・V・スコール
音楽:ハーバート・ストサート

■linkNorthwest Passage



3 三人の名付け親 (3 Godfathers)(1948)


ストーリーは、アリゾナからやって来た3人のならず者たちが、銀行を襲撃し、砂漠へと逃走した。3人のうちボスのボブ(ジョン・ウェイン)、中年のピート(ペドロ・アリメンダリス)それに若いキッド(ハリー・ケイリー・ジュニア)であったが、彼らは灼熱の砂漠に苦しみ、深傷を負っているキッドも耐えがたかった。砂漠には、旅人のための水槽のタンクが点在しているが、その1つであるマジャヴ・タンクへと急いだ。だが、すでに役人のスイート(ワード・ボンド)が部下と先回りしていた。彼らは、逆戻りしてテラピン・タンクへ向かったが、1台の幌馬車を見つけ、そこに若い婦人がいた。彼女は、ニュー・イエルサレムから来た身重で瀕死に状態であったが、まもなく赤ん坊を生み、3人に赤ん坊のことを頼みながら死んでいった。3人は途方にくれたが、婦人の残していった聖書を見てニュー・イエルサレムに赤ん坊を連れて行くことにしたが・・・。

John Wayne,Harry Carey Jr.& Pedro Armendariz
赤ん坊を抱いた3人の無法者が熱く焼けた砂漠を旅するこの物語は、ピーター・B・カインの小説を原作として、3度映画化されているが、ジョン・フォードが、1919年にサイレント映画『恵みの光』(Marked Men)というタイトルで撮っているが、ウィリアム・ワイラーも1922年に『砂漠の精霊』(Hell's Heroes)をリメイク作品として撮っている。

ジョン・フォードは、旧作で主演したハリー・ケリーとは盟友であり、ハリーへの追悼と、その息子であるハリー・ケリー・ジュニアを世に出すということを目的に製作された作品でもある。ロケは、カリフォルニア州のモハーベ砂漠で行われた。 この映画をベースにして製作されたのに、フランス映画『赤ちゃんに乾杯!』(3 Hommes et un couffin) ('85)やアメリカ映画『スリーメン&ベビー』(Three Men and a Baby) ('87)などもある。

アメリカ映画(MGM)1948 Color 107 min.

■スペーサー
■cast
ジョン・ウェイン / ペドロ・アリメンダリス / ハリー・ケイリー・ジュニア / ワード・ボンド / ベン・ジョンソン / メエ・マーシュ /ジェーン・ダーウェル /ドロシー・フォード / ミルドレッド・ナットウィック / ガイ・キッビー / チャールズ・ハルトン
■スペーサー
■staff
製作:ジョン・フォード、メリアン・C・クーパー
監督:ジョン・フォード
原作:ピーター・B・カイン
脚色:ローレンス・ストーリングス、フランク・S・ニュージェント
撮影:ウィントン・C・ホック、チャールズ・P・ボイル
音楽:リチャード・ヘイゲマン、フランク・モラン
美術:ジェームズ・バセヴィ
編集:ジャック・マアレイ

■linkNewt's John Wayne Site



4 復讐の谷 (Vengeance Valley)(1950)


ストーリーは、コロラドの大牧場主アーチ・ストロビー(レイ・コリンズ)には、2人の息子がいるが、兄のオーエン(バート・ランカスター)はストロビーの実子ではなく、弟のリー(ロバート・ウォーカー)の乳兄弟として育てられてきた。オーエンは素行の悪いリーをいつもかばい父に心配をかけまいと心がける。リーは、ジェン(ジョアン・ドルー)と結婚、オーエンは牧童頭となったが、彼はジェンと協力してリーの素行を改めさせようとしたが、町の女リリイ(サリー・フォレスト)と関係を持ち子供をみごもらせた。 リリイの兄弟ディック(ヒュー・オブライエン)とハッブ(ジョン・アイアランド)は、妹の妊娠を知ってリーに仇討ちしようとしたが・・・。

Joanne Dru & Burt Lancaster
この作品は、サタディー・イーヴニング・ポスト紙に発表されたルーク・ショートの同名小説の映画化で、パート・ランカスターのファンには必見のウエスタン映画。

ジョアン・ドルーは、1922年、ウェストバージニア州ローガンで生まれ、18歳の時、ニューヨークでモデルをしていたが、アル・ジョンソンによって彼のブロードウエイ・ショウ『あなたの帽子につかまって』(Hold Onto Your Hats)に見出され出演した。映画デビューは1946年の『Abie's Irish Rose』、本作は28歳時の作品。

アメリカ映画(MGM)Color 83 min.

■スペーサー
■cast
バート・ランカスター / ロバート・ウォーカー / ジョアン・ドルー / サリー・フォレスト / ジョン・アイアランド / カールトン・カーペンター / レイ・コリンズ / テッド・デ・コルシア / ヒュー・オブライエン
■スペーサー
■staff
製作:ニコラス・ネイファック
監督:リチャード・ソープ
原作:ルーク・ショート
脚本:アーヴィング・ラヴェッチ
撮影:ジョージ・J・フォルセー
音楽:ルドルフ・G・コップ

■linkVengeance Valley



5 勇者の赤いバッジ (The Red Badge of Courage)(1951)


ストーリーは、1863年、南下する北軍 304連隊の新兵ヘンリー・フレミング(オーディ・マーフィ)は、近づく戦場の恐怖に怯えていた。森を抜け、広大な野原に出ると、そこは戦場で、304連隊は、後方に陣を据えたが、砲弾の炸裂音、硝煙などで、味方の先陣の兵士が退却して来た。将校が臆病者め!戦列に戻れ!と声を張り上げるが、兵士たちは逃走し、煙幕の蔭から南軍が現われた。北軍の一斉射撃で、南軍は後退するが、再び南軍はインディアンのような奇声と共に怒涛のように押し寄せた。フレミングはたまりかねて逃げ出す。上官を突き飛ばし、森の中をひた走る。だが、自分の臆病さを恥じて、倒れた星条旗の旗手からその星条旗を拾い上げ死を賭けて進軍を続ける・・・。

Poster
この作品は、原作の短編小説『勇者の赤いバッジ』(The Red Badge of Courage)は、作家スティーヴン・クレインが、南北戦争を描いたアメリカ文学の古典で、題名の「勇者の赤いバッジ」とは「名誉の負傷」を指している。本作は、スティーヴン・クレインの小説をもとに映画化されたもので、南北戦争の戦場における若い兵士の恐怖と苦悶を描いている。

オーディ・マーフィは、第二次世界大戦で27個の勲章を受章、その中にはアメリカ最高の栄誉章を含み、更にフランス、ベルギーからも勲章を貰ったアメリカ軍の歴史の中でも最高の英雄で、オーディ・マーフィの自伝をもとに製作された『地獄の戦線』(To Hell and Back)('55)でも活躍が描写されている。彼は、ジェイムズ・キャグニィの勧めで演技の勉強を始め、いくつかの映画に出演したが、この映画の監督ジョン・ヒューストンは、MGM上層部の反対を押し切って彼を主役に抜擢した。

アメリカ映画(MGM)Black and White 109 min.

■スペーサー
■cast
オーディ・マーフィ / ビル・モールディン / ダグラス・ディック / ロイアル・ダノ
■スペーサー
■staff
製作:ゴットフリート・ラインハルト
監督・脚本:ジョン・ヒューストン
原作:スティーブン・クレイン
撮影:ハロルド・ロッスン
音楽:ブロニスター・ケイバー
編集:ベン・ルイス

■linkThe Red Badge of Courage



6 裸の拍車(The Naked Spur)(1953)


ストーリーは、1868年、コロラドのロッキー山中で、ハワード・ケムプ(ジェームズ・スチュアート)は、5千ドルの賞金目当てに保安官殺害のならず者ベン・ヴァンダーゴート(ロバート・ライアン)を追跡していた。ケムプは、かつて所有していた牧場を従軍中に妻が転売、駆け落ちされ、牧場を買い戻すためにも、金が必要だった。途中、金鉱探しの老人ジェシー・テイト(ミラード・ミッチェル)に出会い、保安官と偽って協力させる。やがて、ベンが断崖の上に潜んでいることを発見したが、そこに元騎兵隊の中尉で酋長の娘に手を出して追われているロイ・アンダースン(ラルフ・ミーカー)やって来た。ロイもケムプも莫大な賞金がかかっているとは知らずに協力、3人は激闘の末ベンを捕らえたが、ベンと一緒に情婦のリナ(ジャネット・リー)がいたが・・・。

Janet Leigh & James Stewart
この作品は、コロラドロッキー山中を舞台にアンソニー・マンとジェームズ・スチュアートのヒット・ウェスタン・コンビがMGMに招かれて製作されたウェスタンの傑作。

ジェームズ・スチュアートは、1908年、インディアナに生まれ、プリンストン大学で建築学と都市工学を学び卒業後、学生演劇集団「ユニバーシティ・プレイハウス・グループ」に参加し、俳優を志した。1935年に、舞台で共演した女優でコラムニストのヘッダ・ホッパーの推薦により、『舗道の殺人』(The Murder Man)('35) で映画デビューし、翌年、 『超スピード時代』 (Speed)('36)で初主演を果たした。本作は45歳時の出演作。

アメリカ映画(MGM)1953 Color 90 min.

■スペーサー
■cast
ジェームズ・スチュアート / ジャネット・リー / ロバート・ライアン / ラルフ・ミーカー / ミラード・ミッチェル
■スペーサー
■staff
製作:ウィリアム・H・ライト
監督:アンソニー・マン
原作:ピーター・B・カイン
脚色:サム・ロルフ 、 ハロルド・ジャック・ブルーム
撮影:ウィリアム・C・メラー
音楽:ブロニスロー・ケイパー
美術:セドリック・ギボンズ
編集:ジョージ・ホワイト

■linkThe Naked Spur



7 ブラボー砦の脱出 (Escape from Fort Bravo)(1953)


ストーリーは、ブラボー砦には小数の守備隊員と南軍の捕虜がいた。ある日、ローパー大尉(ウィリアム・ホールデン)は、インディアンに襲われた駅馬車を救ったが、馬車にはカーラ・フォレスター(エレノア・パーカー)が乗っていた。かに所は、隊長の娘を訪ねてきたというが、実は砦に南軍の捕虜として捕えられている許婚のマーシュ(ジョン・フォーサイス)を助ける為にやって来たのであった。ローパーは、次第に彼女の美しさに心を動かされていくが・・・。

Eleanor Parker & William Holden
この作品は、冒頭に騎兵隊の行進、スピーディな展開に引き込まれるウエスタンで、砦に収容されている婚約者を救い出そうと来た女が、結局ローパー大尉を愛してしまうという三角関係に、インディアンとの壮絶な戦い、ラストの弓矢が雨のように降りかかるシーンは圧巻である。

ウィリアム・ホールデンは、1918年、イリノイ州オファロンに生まれ、父は化学者、母は教師という家庭に生まれ、学生時代は、細菌学者を目指していたが、パサディナ・ハイスクールからジュニア・カレッジに進学した頃から演劇に興味を持ち、パサディナ・プレイハウスで演技を学んだ。その後、パラマウントにスカウトされ、『ゴールデン・ボーイ』(Golden Boy)('39)でデビューしたが、早くも注目された。本作は35歳時の作品。

アメリカ映画(MGM)Color 99 min.

■スペーサー
■cast
ウィリアム・ホールデン / エレノア・パーカー / ジョン・フォーサイス / ウィリアム・デマレスト / ウィリアム・キャンベル / ポリー・バーゲン / リチャード・アンダーソン / ジョン・ラプトン / カール・ベントン・リード
■スペーサー
■staff
製作:ニコラス・ネイファック
監督:ジョン・スタージェス
原作:フィリップ・ロック、マイケル・ペイト
脚本:フランク・フェントン
撮影:ロバート・サーティース
音楽:ジェフ・アレクサンダー

■linkEscape from Fort Bravo



8 渡るべき多くの河 (Many Rivers to Cross)(1955)


ストーリーは、1790年代のケンタッキー、開拓者のブッシュロッド・ジェン トリー(ロバート・テイラー)は、ショウニー族に囲まれ、その時、獵師姿の山猫娘で「稲妻」という仇名を持ったじゃじゃ馬のマリー・チャーン(エレノア・パーカー)に助けられ、彼女の父カドマス(ヴィクター・マクラグレン)の家に連れられた。この家には、4人の息子や娘のお守り役のインディアンもいてブッシュロッドの傷を手当てしてくれた。彼には、マリーの恋心や許婚の乱暴者ルーク(アラン・ヘイル・ジュニア)の嫉妬も迷惑なだけで、しばしば出て行こうとと思ったが、乱暴者のルークと対決して叩きのめし、村の定例行事で射撃競技にもカドマスに協力して優勝させるなど、次第に尊敬を集め、ある日、巡回牧師の前で正式にマリーとの結婚話がもち出されたが・・・。
(US Version)

Eleanor Parker & Robert Taylor
この作品は、1790年代のケンタッキーを舞台したコメディ・ウェスタン。ロバート・テイラーは、1911 年、医者の家庭に生まれ、ドアン・カレッジで音楽(チェロ)を専攻。友人とトリオを組んでラジオ番組に出演した。その後、カリフォルニア州のポモナ・カレッジで学び、1930年代に入ると、演劇を志望し、舞台『旅路の果て』に出演したところをメトロ・ゴールドウィン・メイヤーにスカウトされた。1939年に共演したバーバラ・スタンウィックと結婚1952年に離婚した。

アメリカ映画(MGM)Color 94 min.

■スペーサー
■cast
ロバート・テイラー / エレノア・パーカー / ヴィクター・マクラグレン / ジェフ・リチャーズ / ラス・タンブリン / ジェームズ・アーネス / アラン・ヘイル・ジュニア / ジョン・ハドスン
■スペーサー
■staff
製作:ジャック・カミングス
監督:ロイ・ローランド
原作:スティーヴ・フレージー
脚色:ハリー・ブラウン 、ガイ・トロスパー
撮影:ジョン・サイツ
音楽:シリル・J・モックリッジ
編集:ベン・ルイス

■linkMany Rivers to Cross



9 日本人の勲章 (Bad Day at Black Rock)(1955)


ストーリーは、第二次世界大戦終戦から2ヶ月後、西部の片田舎のブラック・ロックに4年ぶりで特急列車が止まり、左手のない男ジョン・マクリーディ(スペンサー・トレイシー)が降り立った。彼は、アドビ・フラットに住む日系人のコマコ(駒古)を尋ねて来たのだが、町の人たちは、何故か警戒するような素振りで、ボスのスミス(ロバート・ライアン)は、コマコは戦争中に強制移住させられたきり帰ってこないと言うのであった。マクリーディは、ホテルの管理人ピート(ジョン・エリクソン)の妹リズ(アン・フランシス)からジープを借りてアドビ・フラットへ行って見ると、コマコの小屋は焼き払われ、その跡に野花が咲いていた。帰途に向かった彼のジープは、スミスの手下コーリー(アーネスト・ボーグナイン)の車に妨害を受け、身辺に危険を感じて、この町を去ろうとするが、汽車は翌日まで無く、バスのある隣町へ行くにも32マイル(約51キロ)も離れているのである。マクリーディは、郡警察にSOSを打電しようとしたが、スミス一味に握り潰され、切羽つまった彼は、ピートからようやく真実を聞き出すことが出来た。それは、真珠湾急襲の翌日、スミスは軍隊に志願したが撥ねられ、やけ酒を煽って皆を唆しコマコの小屋に放火し、転げ出たコマコを射殺したというのであった。マクリーディは、イタリア戦線でコマコの息子(日系二世)が私を救けようとして、犠牲となり、その息子に贈られた勲章を届けに来たと、ピートと葬儀屋のドク(ウォルター・ブレナン)に話すのであるが・・・。

Anne Francis
この作品の原題は『ブラック・ロックの悪い日』だが、邦題では『日本人の勲章』となっている。これは映画を見ているうちに明らかになってくるが、このタイトルからして日本人が大活躍しそうな映画と思われるが、日本人は登場しない。左手のない男ジョン・マクリーディを演じるスペンサー・トレイシーが、かっこいいカラテを見せてくれ、収容所問題や日系人差別の問題などに映画による告発として貴重なもと言えるもので、西部劇とサスペンスをミックスした社会派のハードボイルド・タッチな作品と言える。スペンサー・トレイシーは、1955年のカンヌ国際映画祭で演技賞を受賞している。(US Version)

リズ役のアン・フランシス(Anne Francis)は、1930年、ニューヨーク生まれ、5歳の時にはモデルとして働き大恐慌時には家族を援け、テレビ番組や映画の合唱などに出演し、ブロードウエイでは11歳でデビュー、映画では、MGMにスカウトされ1947年、17歳の時にMGM/Musical"This Time for Keeps"に初デビュー、1955年に本作の『日本人の勲章』に出演したが、彼女が主要な役割を演じた映画は 『暴力教室』(Blackboard Jungle) (1955)の"Anne Dadier"役で、その後『禁断の惑星』(Forbidden Planet)(1956)に出演したが、この作品は彼女のベスト・フィルムとして知られている。TVシリーズの『ハニーにおまかせ』(Honey West)(1965)の私立探偵役でも知られており、アメリカでNBCでテレビ放映され、日本では1979年に劇場公開された『リトル・モー』(1978)にも出演していた。私生活では2回の結婚歴があり、2011年1月に80歳で亡くなった。

アメリカ映画(MGM)Color 81 min. Aspect Ratio:2.55 : 1

■スペーサー
■cast
スペンサー・トレイシー / ロバート・ライアン / アン・フランシス / ディーン・ジャガー / ウォルター・ブレナン / ジョン・エリクソン / アーネスト・ボーグナイン / リー・マービン / ラッセル・コリンズ / ウォルター・サンド
■スペーサー
■staff
製作:ドア・シャーリー
監督:ジョン・スタージェス
アソシエイト・プロデューサー:ハーマン・ホフマン
脚本:ミラード・カウフマン
脚色:ドン・マクガイア
原作:ハワード・ブレスリン
撮影:ウィリアム・C・メラー
美術:セドリック・ギボンズ、マルコム・ブラウン
音楽:アンドレ・プレヴィン
録音:ウェズリー・C・ミラー
編集:ニュエル・P・キムリン

■linkBad Day at Black Rock



10 必殺の一弾 (The Fastest Gun Alive)(1956)


ストーリーは、1889年、無頼漢のボスであるガンマンのヴィニー・ハロルド(ブロデリック・クロフォード)の一味は、早朝、シルヴァー・ラピッドにやって来たが、ハロルドは何の恨みもないのに、ただ早射ちを競うために拳銃の早射ちといわれるクリント・ファロン(ウォルター・コイ)を殺してしまった。一方、クロス・クリークの山中で拳銃を練習する男がいたが、彼の拳銃には6つの印が刻んであり、これは6人を殺した印の拳銃であった。その男ジョージ・テンプル(グレン・フォード)は、妻のドーラ(ジーン・クレイン)と雑貨店を営む実直な男であるが、テンプルの父は有名な拳銃の名人で彼も幼少の頃から拳銃の射ち方を教わった。だが、生来の弱気から父が暴漢に襲われても早射ちでは、父以上の腕を持ちながら復讐が出来なかった。彼は故郷を離れ西部を転々とした後、4年前クロス・クリークにやって来たが、この過去が何時も頭に覆いかぶさっていたのである。翌朝、シルヴァー・ラピッドの決闘がクロス・クリークの町の話題になったが・・・。

Jeanne Crain & Glenn Ford
この作品は、早撃ちの名手であるテンプルが、酒場で臆病者と揶揄され、ついカッとなって銀貨2枚を空中で同時に命中させ、見事な腕前を披露するのであるが、併し、もう二度と拳銃を握らないと教会で宣言する。一方、無頼漢のハロルド一味は、イエロー・フォークの銀行を襲って逃走し、追跡隊に追われながらクロス・クリークへやって来る。そこで銀貨を撃ち抜いた早撃ちがいることを知り、テンプルはハロルドに決闘を挑まれ狼狽しながら緊迫した空気に包まれるが、フィナーレでは、またたくまに2人の拳銃が火を噴き、やがて、2つの墓が作られる。ここでは、相撃ちになったのかと一瞬思わされるが、「Here Lies George Kelby, Jr. Killed by Vinnie Harold November 7.1889」&「Vinnie Harold Killed by George Kelby, Jr.」とハロルドとテンプルの2つ墓標をカメラが大きく捉える。テンプルの墓には7つの印を刻んだ拳銃のみが葬られるのである。彼は妻のドーラと共に家路に、町にも平和が戻るが、テンプルを演じたグレン・フォードの額には汗が滲むサスペンスフルで緊迫感に溢れたウェスタンの傑作で、更にラス・タンブリンがアクロバットなダンスを披露して彩りを添え、アンドレ・プレヴィンのフィルム・スコアは見事なもので、緊迫したシーンなど一層盛り上げている。撮影はカルフォルニアのレッド・ロック州立公園でロケされている。(US Version)

尚、このDVDは、国内未発売でオンリー・ザ・ロンリー氏が米国より取り寄せ頂戴したもので、氏に謝意を表します。

アメリカ映画(MGM)Black and White 89 min.

■スペーサー
■cast
グレン・フォード(George Temple / George Kelby, Jr.) / ジーン・クレイン / ブローデリック・クロウフォード / ラス・タンブリン / アリン・ジョスリン / リーフ・エリクソン
■スペーサー
■staff
製作:クラレンス・グリーン
監督:ラッセル・ラウス
脚色:フランク・D・ギルロイ 、ラッセル・ラウス
原作:フランク・D・ギルロイ
撮影:ジョージ・J・フォルシー
音楽:アンドレ・プレヴィン

■linkThe Fastest Gun Alive



11 ゴーストタウンの決斗(The Law and Jake Wade)(1958)


ストーリーは、ニュー・メキシコ州のマーシャル、ジェーク・ウェード(ロバート・ティラー)は、住民に信頼されていた。美しい婚約者のペギー(パトリシア・オウエンス)と愛を育み、マーシャルに就任してから町は平和に栄え、順調だった。そのジェークが、隣町の保安官事務所にやって来て、シェリフに銃を突きつけ、縛り首を宣告されていた昔の仲間のクリント・ホリスター(リチャード・ウィドマーク)を牢からを助け出した。それは数年前にウェードはホリスターの強盗仲間で、縛り首になるところを彼に助けてもらった恩返しであった。義理を果たしたジェークは、クリントと別れて町に帰ったが、翌日の夜、ウェードはホリスターの一味に襲われ、ペギーと共に町から連れ出された。銀行強盗を働いた頃、ウェードが大金を持って姿をくらまし、その隠し場所を吐かせようとしたのであったが・・・。

Richard Widmark(right)
この作品は、かつて悪事を働いて盗んだ大金を秘かに隠している元悪党の保安官が、昔の仲間からその秘密を追及され、窮地に立たされる。ウェスタンの傑作で、ジョン・スタージェス監督の決闘三部作の1作、他は『OK牧場の決闘』と『ガンヒルの決闘』がある。

クリント・ホリスター役のリチャード・ウィドマークは、1914年、ミネソタ州に生まれ、レイク・フォレスト大学で法律を学びながら演劇に熱中し、卒業後、母校で講師を務めたが、1938年、俳優を志してニューヨークで、ラジオの仕事を経てブロードウェイの舞台に立った。1947年、ヘンリー・ハサウェイ監督『死の接吻』(Kiss of Death)のオーディションに合格し、殺し屋トミー・ユードー役でいきなりアカデミー助演男優賞候補にノミネートされた。灰色の目としゃがれた声、冷やかな笑顔をトレードマークに、主にギャング映画での非情な殺し屋や戦争映画では、冷徹で人望のない指揮官役などで持ち味を発揮した。デビュー当時のニックネームは、その風貌から「ハイエナ」と呼ばれていた。

アメリカ映画(MGM)Color 90 min.
■スペーサー
■cast
ロバート・テイラー / リチャード・ウィドマーク / パトリシア・オーウェンズ / ヘンリー・シルバ / ロバート・ミドルトン / ビー・フォレスト・ケリー / バート・ダグラス / エディ・ファイアーストーン
■スペーサー
■staff
製作:ウィリアム・ホークス
監督:ジョン・スタージェス
脚色:ウィリアム・パワーズ
撮影:ロバート・サーティース

■linkThe Law and Jake Wade



12 西部の旅がらす (Saddle the Wind)(1958)


ストーリーは、当時、西部はまだ無法律状態だったが、カイオワ渓谷の開放牧地は平和な場所として知られ、もと拳銃使いのスティーブ・シンクレア(ロバート・テイラー)は、渓谷の農場で平和に過ごしていた。だが、彼にとって困った事が起こった。それは、牛を売りに出たならず者の弟トニイ(ジョン・カサヴェテス)が、新しい拳銃とジョーン・ブレーク(ジュリー・ロンドン)という女を連れて帰って来たことであった。この渓谷の長老デニーン(ドナルド・クリスプ)は、この谷の開拓功労者で、シンクレアも彼の世話で牧場主になれた。ところが、トニイが事件をひき起こした。兄をスティーブに殺され復讐にやって来たベナブル(チャールズ・マックロー)とトニイが酒場で撃ち合う事件を引き起こしたが・・・。 (US Version)

Julie London(center)
この作品は、西部がまだ無法律状態であった頃、早撃ちの名人にまつわるサスペンス・ウェスタンの傑作。ジュリー・ロンドンは、1926年、カリフォルニア州に生まれ、 両親はヴォードヴィルの歌と踊りのチームで、ラジオ等に出演し、彼女も幼い頃その番組に出演していた。 1944年『Nabonga』で映画女優としてデビューした。その後『赤い家』(The Red House)('47)、『愛と血の大地』(Tap Roots)('48)、『機動部隊』(Task Force)('49)、『女はそれを我慢できない』(The Girl Can't Help It)('57)、『西部の人』( Man of the West)(58)などの映画に出演したが女優としてはあまり幸運とは言えなかった。

アメリカ映画(MGM)Color 84 min.
■スペーサー
■cast
ロバート・テイラー / ジュリー・ロンドン / ジョン・カサヴェテス / ドナルド・クリスプ / チャールズ・マックロー / ロイヤル・ダノ / リチャード・アードマン
■スペーサー
■staff
製作:アーマンド・ドゥイッチ
監督:ロバート・パリッシュ
原作:トーマス・トンプソン

脚色:ロッド・サーリング
撮影:ジョージ・J・フォルシー
音楽:ジェフ・アレクサンダー
編集:ジョン・マクスウィーニー

"Full Movie"が楽しめます。(It's possible to enjoy Full Movie")
西部の旅がらす (Saddle the Wind)

■linkSaddle the Wind



13 縄張り (The Sheepman)(1958)


ストーリーは、ある日、ジェイソン・スィート(グレン・フォード)という男がパウダー・バレーにやって来たが、町中の話題になった。それは態度が変わっていたからで、美人でお転婆娘のデル・ペイトン(シャーリー・マクレーン)が馬車を疾走させた時などこれを静め、のらくら者のミルト・マスターズ(エドガー・ブキャナン)が冗談をふっかけるのを巧みにやりかえした。更に、暴れ者で早射ち自慢のジャンボ・マッコール(ミッキー・ショーネシー)にいきなり喧嘩を売り、殴りつけた。ジャンボは彼に決闘を申し込むが、ポーカーのチップをウィスキーグラスに載せ、空中に舞い上げ、チップを射ち抜いた手なみを見て退散したが、驚いたことには、彼はカウボーイより一段低くみられている牧羊業者(シープマン)だというのである。彼は、ある男に会うために、ここに来たのだったが、今はステファン・ベッドフォード(レスリー・ニールセン)と名のるデルの許婚者で、彼とは昔からの敵同士であった。別名「大佐」と呼ばれているベッドフォードは、スィートにカウボーイの縄張りを荒さずに帰れと脅したが、翌日にはスィートの羊の群れが、パウダー・バレーに到着する日であった。駅周辺には大佐の子分たちが待機し、拳銃に手を掛けようとした時、スィートの機知で足元で爆竹が次々と爆発、その音で馬が棒立ちになっている間に、スィートは子分たちの武器を奪い、無事にパウダー・バレーに入ることが出来た。そこで大佐は、3人の殺し屋を雇い入れたが、彼等はスィートが留守の間を狙って、番人を殺し、羊の群れを散々にけちらした。それを知ったスィートは、復讐の行動を起こすが・・・。

Shirley MacLaine
この作品は、羊飼いを主人公にしたユニークな作品で、カウボーイに比べ、あまり登場しないシープマンをヒーローに設定したコメディ・タッチのウェスタンである。グレン・フォードが、パウダー・バレーやって来た目的は、大量の羊を放牧するためだが、他に理由があり、町の権力を握っている大佐と呼ばれるレスリー・ニールセンとは、旧知の間柄ではあるが、因縁の間柄であった。彼は羊の放牧を妨害しようとする所謂縄張り争いであるが、見せ場となるシーンは、グレン・フォードが、殺し屋たちに囲まれ、エドガー・ブキャナンと大佐に愛想をつかしたシャーリー・マクレーンの2人が、背後から殺し屋2人の銃を取り上げ、殺し屋のボスとグレン・フォードが1対1で撃ち合うところや、レスリー・ニールセンとの対決であるが、ここでは、用心棒に囲まれた彼の部屋に入り込み、積年の仇を晴らすというもの。お転婆娘のデル・ペイトンに扮しているシャーリー・マクレーン(Shirley MacLaine)は、、1934年(April 24, 1934 in Richmond, Virginia, USA)生まれ、バレエ学校で学び、16歳でブロードウェイでダンサーとしてデビュー、映画では、1955年のアルフレッド・ヒッチコック作品『ハリーの災難』でデビューした。1983年には『愛と追憶の日々』でアカデミー主演女優賞を受賞、ヴェネツィア国際映画祭とベルリン国際映画祭でもそれぞれ2回、女優賞を受賞している。仏教思想を初めとする東洋文化に傾倒し、娘の名前は小森和子によって"blessed child"を意味する日本名「幸子」にちなんで名づけた。本作は、24歳時に出演した4作品目の映画。(US Version)

本作品は、オンリー・ザ・ロンリー氏が米国より取り寄せ頂戴したDVDで、氏に厚く謝意を表します。(2011.1.20)

アメリカ映画(MGM)Color 85 min.
■スペーサー
■cast
グレン・フォード / シャーリー・マクレーン / レスリー・ニールセン / ミッキー・ショーネシー / エドガー・ブキャナン / ウィリアム・ブウチェイ / パーネル・ロバーツ / スリム・ピッケンズ
■スペーサー
■staff
製作:エドモンド・グレインジャー
監督:ジョージ・マーシャル
脚色:ウィリアム・バワーズ 、ジェームズ・エドワード・グラント、ウィリアム・ロバーツ
原作:ジェームズ・エドワード・グラント
撮影:ロバート・ブロナー
美術:ウィリアム・A・ホーニング、マルコルム・ブラウン
音楽:ジェフ・アレクサンダー
編集:ラルフ・E・ウィンタース

■linkThe Sheepman



14 シマロン (Cimarron)(1960)


ストーリーは、1889年、ヤンシー・クラバット(グレン・フォード)と新妻のサブラ(マリア・シェル)は、新生活を未開の天地に求めようとオクラホマ・テリトリーの土地競争の出発点に向った。途中で、若者のチュロキー・キッド(ラス・タンブリン)と10人の子持ちのトム・ワイヤット(アーサー・オコンネル)夫妻と知り合いになった。いよいよ出発となり、数百台の幌馬車が砂塵をあげて疾走をはじめ、目的地に着いた順に土地がもらえる土地競争が開始された。ヤンシー夫妻は、農耕に適した土地に先着したが、女無法者のデキシー・リー(アン・バクスター)に拳銃で脅され、止む無く、オセイジに着いた夫婦は「オクラホマ・ウィグワム」という新聞をつくり、インディアンの権利擁護に乗り出したが・・・。

Glenn Ford (right)
この作品は、エドナ・ファーバーの同名長編小説の映画化で、1931年にウェズリー・ラッグルズ監督、リチャード・ディックス 、アイリーン・ダン出演でも製作され、フロンティア・スピリットに溢れた男の物語。新妻のサブラを演じたマリア・シェルは、1926年、オーストリア・ウィーン生まれ、父親はスイス人作家、母親はオーストリア人女優で弟にマクシミリアン・シェルがいる。グレン・フォードは、1916年、カナダ・ケベックに生まれ、8歳の時に家族でサンタモニカに移住、1939年にアメリカの市民権を取得し、ハイスクルール卒業後に劇団に所属、演技の道に入った。1939年よりコロムビア映画に出演するようになった。

アメリカ映画(MGM)Color 147 min.
■スペーサー
■cast
グレン・フォード / マリア・シェル / アン・バクスター / アーサー・オコンネル / ラス・タンブリン / マーセデス・マッケンブリッジ / ヴィック・モロー / バズ・マーチン / ドワン・ベレデクト / ロバート・キース / チャールズ・マッグロー
■スペーサー
■staff
製作:エドモンド・グレインジャー
監督:アンソニー・マン
原作:エドナ・ファーバー
脚本:アーノルド・シュルマン
撮影:ロバート・サーティース
音楽:フランツ・ワックスマン
美術:ジョージ・W・デイヴィス、エディソン・ハー
編集:ジョン・ダニング

■linkCimarron



15 西部開拓史 (How the West was Won)(1962)

James Stewart
ストーリーは、1830年代から約50年間にわたるアメリカ建国の歴史を描いた超大作で、開拓期の西部を背景に開拓者の娘イーブ(キャロル・ベーカー)と毛皮売りのライナス(ジェームス・スチュワート)、次女リリス(デビー・レイノルズ)と賭博師クリーブ(グレゴリー・ペック)の恋い、南北戦争のシャーマン将軍(ジョン・ウェイン)、ユニオン・パシフィック鉄道の大陸横断工事をインディアンの襲撃を守り指揮するゼブエ(ジョージ・ペパード)、鉄道を建設するマイク (リチャード・ウィドマーク)の話や更に列車強盗討伐など全編が5つの物語の構成になっている。


シネラマは映画界がテレビの台頭に対し開発したもので湾曲した巨大スクリーンに35mmのフィルムを横に3つ並べて投射するもので非常に大がかりシステムであった。1952年に公開されると大変な評判となって、第1作『これがシネラマだ』以後、10年間に6本製作されたが、いずれもストーリーのない観光映画であったが、シネラマ社とMGMによってシネラマによる劇映画が企画され、これが『不思議な世界の物語』(The Wonderful World of the Brothers Grimm)('62)と本作の『西部開拓史』である。映画史上35mm3本方式のシネラマ劇映画はこの2本だけである。



"overture"
日本で1964年に公開された『不思議な世界の物語』はグリム兄弟の伝記映画で特撮映画の名プロデュサーのジョージ・パルが製作したが、日本での公開は『西部開拓史』よりも後となったので、実際のシネラマの第1作は『不思議な世界の物語』である。
『西部開拓史』は1963年11月、テアトル東京とOS劇場(大阪)でロードショウ公開された。製作面での新技術として『西部開拓史』では3本レンズのスーパーシネラマ・カメラの他に単眼レンズのウルトラパナビジョン70のカメラがアクション・シーンや背景場面などに多用されたようである。投射は3方の映写機から1つのスクリーンに投影し、7本のサウンド・トラック方式で上映された。 

アメリカ映画(MGM)"Cinerama" Color 163 min.

■スペーサー
■cast
キャロル・ベイカー / ヘンリー・フォンダ / カール・マルデン / グレゴリー・ペック / デビー・レイノルズ / ジェームス・スチュワート / ジョン・ウェイン / リチャード・ウィドマーク
■スペーサー
■staff
製作:バーナード・スミス
監督:ヘンリー・ハサウェイ、ジョン・フォード、ジョージ・マーシャル
脚本:ジェームズ・R・ウェッブ
撮影:ウィリアム・ダニエルズ、ミルトン・クラスナー、チャールズ・ラング、ジョセフ・ラシェル
音楽:アルフレッド・ニューマン
美術:ジョージ・W・デイヴィス、エディソン・ハー 、ヘンリー・グレース
編集:ハロルド・F・クレス

「シネラマ"西部開拓史"製作経緯&新技術」詳細ページ

■linkHow the West was Won



16 昼下がりの決斗 (Ride the High Country)(1962)


ストーリーは、スティーブ・ジャッド(ジョエル・マクリー)は、かつて名保安官だったが、今では人々からも忘れ去られていた。ところが、カリフォルニア、シエラ山中のコース・ゴールドに金が発見され、掘り当てた金を銀行へ預け入れるために運搬人として、その重任に相応しい人物としてジャッドが選ばれた。彼は、黄金を運搬する山道は、あらゆる危険が予想されるため、協力者に、かつてマーシャル、ガンマンのジル・ウェストラム(ランドルフ・スコット)と、ウェストラムの推薦のヘック・ロングツリー(ロナルド・スター)であった。だが、ウェストラムは、1日10ドルの日当より莫大な黄金が目当てであったが・・・。

Joel McCrea & Randolph Scott
本作は、ウェスタンの両ビックスター(ジョエル・マックリー&ランドルフ・スコット)が競演した映画で、西部劇スターとして名を馳せた二人は、この作品を最後に引退した。監督サム・ペキンパーの『ワイルドバンチ』(The Wild Bunch)('69)は、この作品に次いで2作目である。

ジョエル・マックリーは、1905年にサウス・パサディナで生まれ、 9才の時に家族でハリウッドに移住し、ポモナ・カレッジで演技を学んだ後、1922年、17歳の時にエキストラで映画界に入り、『The Fair Co-Ed 』('27) でデビュー、1929年の『ダイナマイト』(Dynamite)から本格的に出演、西部劇を中心に活躍したが、本作は57歳時の作品。

アメリカ映画(MGM)Color 95 min.

■スペーサー
■cast
ジョエル・マックリー / ランドルフ・スコット / マリエット・ハートリー / ロナルド・スター / エドガー・ブチャナ / R・G・アームストロング / ジョン・アンダーソン / L・Q・ジョーンズ / ウォーレン・オーツ / ジョン・デイヴィス・チャンドラー
■スペーサー
■staff
製作:リチャード・E・ライオンズ
監督:サム・ペキンパー
脚本:N・B・ストーン,Jr. サム・ペキンパー
撮影:ルシアン・バラード
音楽:ジョージ・バスマン

■linkRide the High Country



17 カスター将軍 (Custer of the West) (1968)


ストーリーは、南北戦争で北軍の勝利に尽力したジョージ・カスター(ロバート・ショウ)は、終戦時には名誉少将になっていたが、彼のよき理解者であるフィリップ・シェリダン将軍(ローレンス・ティアニー)は、戦後の平和な社会には向かないカスターを西部に派遣し、インディアン討伐の任務を与えるのであった。カスターは妻のエリザベス(メアリー・ユーア)と共に第7騎兵隊に着任したが、その騎兵隊には実践経験が豊富なベンティーン中尉(ジェフリー・ハンター)と新任のハウェル中尉(チャールズ・スタルネーカー)の2人の副官ほか、優秀な将兵が揃っていたが、ただひとり、呑んだくれのマーカス・リノ少佐(タイ・ハーディン)だけがカスターの気にかかった。ある日、彼はシャイアン族討伐で追撃をかさねて撃滅させたが、酋長"Dull Knife"「なまくらナイフ」(キーロン・ムーア)だけは、とり逃がしてしまった。その後もシャイアン族は白人に残虐な事件や鉄道の列車転覆などが起こった。その責任を問われカスターは解任されたが、妻のエリザスがカスターが筆致した大統領宛ての手紙を別の手紙にすりかえて送った。やがて、真意を知った大統領は、カスターを再びダコタのリンカーン砦にある第7騎兵隊の司令官に復帰させたのだが・・・。

Poster
本作は新式のスーパーシネラマ(Super Cinerama)(70mm×1本、フィルム送り速度24コマ/秒) で製作され、シネラマに相応しい画像構成になっているが、特に森林で伐採された木材を搬送する手段として、大きな木製の樋で急峻な川のように木材が運ばれるシーンや、列車がインデイアンの襲われるシーンでは列車との連結が外された客車が猛烈なスピードで逆走し、燃えさかる木製の橋から転落するが、暴走シーンなどは『西部開拓史』の列車暴走シーンを思わさせる。インデイアン討伐用のガトリング銃2機を備えた鉄板の厚さが2インチもある装甲車両が登場する。カスターがリトルビッグホーンで戦死するまでを描いているが、カスター将軍を描いた作品には、ワーナーが1942年に製作し、監督がラウール・ウォルシュ、エロール・フリン、オリヴィア・デ・ハヴィランドが出演したのもある。
(Made by Canada US Version)

合衆国は1868年に締結した「ララミー砦の条約」に違反し、「ブラックヒルズ」に鉄道建設の前線基地を建設する計画を立てたが、カスターは偵察隊を率いて不可侵地である「ブラックヒルズ」に侵入し、そこで金鉱を発見するが、名誉欲の強いカスターは、この報告が全米に報道されることで名声を得ようとし、「ここに転がる金をブーツで蹴られるほどだ」と誇大に報告をするのである。これによって「ブラックヒルズ」はゴールドラッシュに沸くこととなり、一獲千金を夢見る白人たちが各地から集って来た。白人が踏み荒らした道は以後、「カスター道(Custer's Trail)」と呼ばれるようになり、この土地は現在ではサウスダコタ州カスター市となっている。

アメリカ映画(Cinerama Productions Corp.Security Pictures/Cinerama Releasing Corporation,Distributors MGM/UA Home Entertainment )Color 140 min. Aspect Ratio:2.20 : 1.

■スペーサー
■cast
ロバート・ショウ、メアリー・ユーア、ジェフリー・ハンター、ロバート・ライアン、タイ・ハーディン、チャールズ・スタルネーカーロバート・ホール、ローレンス・ティアニー、キーロン・ムーア、マーク・ローレンス
■スペーサー
■staff
製作:フィリップ・ヨーダン
監督:ロバート・シオドマク
脚本:バーナード・ゴードン、ジュリアン・ヘルヴィ
撮影:セシリオ・パニアガ
音楽:ベルナルド・セガール

■linkCuster of the West



18 夕陽の挽歌 (Wild Rovers)(1971)


ストーリーは、ロス・ボーディーン(ウィリアム・ホールデン)とフランク・ポスト(ライアン・オニール)は、親子ほどの歳の差があるが、ふたりは、親しくモンタナの牧場に働くカウボーイである。ある日、仲間の1人が暴れ馬に蹴殺され、多感なポストは、牧童生活の空しさを感じ、一方、ボーティーンには、メキシコで牧場を持つ夢があった。翌夕、ふたりは、牧場をあとにして町へ向かった。牧場主のバックマン(カール・マルデン)の次男(トム・スケリット)は不審に思い、乗り気でない兄ポール(ジョー・ドン・ベイカー)を誘って後を追ったが、ボーディーンたちの行く先は、町の銀行副頭取ジョー・ビリングズ(ジェームズ・オルソン)の家であった。ボーディーンは、3万6千ドルを手中にしたが、彼の馬がピューマ殺され、ボーティーンとポストは、1頭の馬に相乗りで逃走することになり、目的地は、ボーディーンが夢見るメキシコであった。部下の銀行強盗を知ったバックマンは、激怒し、息子のポールとジョンに生死を問わず必ず2人を引き連れてこいと厳命したのだが・・・。

Poster
この作品は、メキシコで大農場を夢見る初老と漠然と金持ちになりたいと願うカウボーイの夢と挫折を描いた西部劇で、ふたりは、町の銀行を襲い、大金を手に入れて牧場生活から抜け出しモンタナからワイオミングへと憧れのメキシコに向かうが、途中、雪原での野生馬を捕え、手なずけるシーンなど『荒馬と女』や『ホース・フイスパー』など髣髴され、タイトルの"Wild Rovers"(野生の流浪者)とあるように、逃避行での様々な出来事を描写している。ユタ州、アーチ国立公園、モニュメント・バレー、アリゾナ・ツーソン、レッド・ロック・クロッシングなどで撮影され、ふたりがメキシコへ向かう途中の西部の景観は、見事なまでに素晴らしく、更に、ジェリー・ゴールドスミスのBGMは、ノスタルジーを誘う見事なスコアである。(US Version)

アメリカ映画(Geoffrey Productions/Metro-Goldwyn-Mayer) Color 136 min. Aspect Ratio:2.20 : 1

■スペーサー
■cast
ウィリアム・ホールデン (Ross Bodine)、ライアン・オニール (Frank Post)、カール・マルデン (Walter Buckman)、リン・カーリン (Sada Billings)、 トム・スケリット (John Buckman) 、ジョー・ドン・ベイカー (Paul Buckman) 、ジェームズ・オルソン (Joe Billings)
■スペーサー
■staff
監督・脚本:ブレイク・エドワーズ
製作:ブレイク・エドワーズ、ケン・ワレス
撮影:フィリップ・ラスロップ
音楽:ジェリー・ゴールドスミス
編集:ジョン・F・バーネット

■linkWild Rovers



19 ウエストワールド (West World)(1973)


ストーリーは、大砂漠に造られた広大なレジャーランド「デロス」は、アメリカ開拓期の西部の世界、中世ヨーロッパの世界、帝政ローマの世界の3地区に分かれ、旅行客は好きな世界で冒険やスリルを楽しむことが出来た。シカゴの弁護士ピーター・マーティン(リチャード・ベンジャミン)とその友人ジョン・ブレイン(ジェームズ・ブロリン)は「ウエストワールド」を選び、ガンベルトをつけ、駅馬車で西部の町に乗り込み、サロンでは黒ずくめのガンマン(ユル・ブリンナー)に喧嘩を売られたが、簡単に射殺した。ここで動くものは、客の他は人でも家畜でもみんな実物と見分けがつかない精巧なロボットで、客には絶対に危害を加えないようになっていたが・・・。
West World poster
この作品のオリジナル脚本、監督をしているのが『ジュラシック・パーク』(Jurassic Park)('93)の原作者マイケル・クライトンで、孤島を恐竜ランドにしたその発想は、本作でのレジャーランド「デロス」であると思われる。彼はガンマンに最も相応しい俳優ということでユル・ブリンナーに出演依頼した。彼はロボット・ガンマンのイメージがにぴったりでこの映画はまさにブリンナーの映画と言えるが、本作は「デロス」と名づけられた未来のレジャーランドで起きたロボットの叛乱を描くSF映画。

アメリカ映画(MGM)Color 89 min.

■スペーサー
■cast
ユル・ブリンナー / リチャード・ベンジャミン / ジェームズ・ブローリン / ノーマン・バートルド / アラン・オッペンハイマー / ヴィクトリア・ショウ / ディック・ヴァン・パテン / リンダ・スコット / スティーヴ・フランケン
■スペーサー
■staff
製作:ポール・N・ラザルス3世
監督:マイケル・クライトン
脚本:マイケル・クライトン
撮影:ジーン・ポリト
音楽:フレッド・カーリン
編集:デイヴィッド・ブレザートン

■linkWest World